3、 「芸術の街」パリでアートの勉強〜仕事をするメリットは具体的にどんなところですか?おすすめのスポットなどがあればお教え下さい。
●朋子さんの1日 |
8時 |
起床
朝食を取りすぐに仕事にかかる
仕事
(昼食) |
15時 |
休憩
スポーツジムに行って汗を流す
帰ってから仕事
(夕食) |
24時 |
就寝 |
*週に2,3回は外で打ち合わせなどがあり外出する。 |
美術を勉強する上で、パリに暮らせるというのはとても幸運なことだと思います。被写体は道の片隅や町のそこら中に転がっていますし、美術館は多く、アートの学生には学割制度が非常にしっかりしています。
私のお気に入りは、ピカソ美術館。ロダン美術館はお天気のよいときにお庭詮索。ルーブルの彫刻の部屋は開放的で気分転換に最高です。ルーブルは室内の建築の美しさ、オルセーは外側を見るのが好きです。ルーブルは夜にピラミッドからプラスキャレに抜け、ポンデザールからポンヌフとエッフェル塔を見るというのがお気に入りコースで、エッフェル塔がちょうど光っていたら最高ですね。
それから、広告美術館も面白いと思います。
全てのアートの基本は一緒だと思います。何にでも興味を持って見に行くことが一番大事なことなのでは?
パリではしょっちゅう小さな展覧会をやっていますから、キオスクでパリオフィシエルなどの雑誌を買って、チェックするようにしています。
6区のサンジェルマン大通りにある行きつけの本屋ラユンヌ(La hune)はアート系の本が豊富。二階の全てがアート専門の本で、夜中の12時までやっています。6区のオデオンの近くにある写真集専門店もお薦めです。
4、 それでは最後に仕事を離れて、普段はお友達とどんな風にパリを楽しんでいますか?朋子さんにとってパリはどんな場所ですか?
学校が私にもたらしてくれたのは、デイプロムと友人です。学校が厳しかった分、友達と分かち合ったものは多く、5年という歳月は友達との深い関係を築くのに充分でした。一番気の合った友人達とは、一緒にイラストレーションのアソシエーションを作り活動しています。一ヶ月に1度はそれぞれの家に集まり、食べ物、飲み物を持ち寄って近況報告や、お互いの作品の批評をしています。
パリですから日本人の友達も多いです。翻訳業、料理人、学生が主で、皆で集まってはオペラにラーメンを食べにいったり、誰かの家でカレーライスなどを食べています。
特に夏はセーヌ川沿い、シテ島の先や、ポンヌフの横の公園、ボンデザールなどでピクニックをするのが好きです。日没が遅いので時間を忘れて楽しめますし、パリの景色を堪能するにはパリの景色の中で楽しむのが一番では。 |
●ぺニンゲン時代の課題作品●
『トケビとオニ』という絵本。韓国の友人との合作で、日本のオニと韓国のトケビ(鬼とよく似た存在)の子供が出会い仲良くなるが、親の反対に合いながら、それでも仲良くしようとするお話。現在の日韓関係を踏まえた深いストーリーがかわいい絵で表現されている。
朋子さんの作品には日本のモチーフも沢山登場する。
「作品のアイデアは先生と話しながら練っていくことが多く、日本の伝統的なモチーフは先生も喜ぶので使います。もちろん、それ以上に作品としてできが良くなければいけませんが。」
卒業作品 テーマ「エコロジー」
朋子さん独特の作風。暗い色使いでも優しいイメージを与え、身近なモチーフで鋭いメッセージを伝える。 |