パリで活躍する素敵な方々にインタビューし、それぞれの「モンパリ」をお聞きします。



セ・サンパ
感じいい!親切!ちょっと贅沢!「セ・サンパ」とパリジャンは表現します。そんなサンパなパリを、ほぼ毎週更新でご紹介しています。
「ポーリーヌ・パン」バッグ
クリエーションを支える人と人のつながり
 
その2 パリジェンヌ、パリの生活。 2009.03

Clarisse Robinet-Dusserさん
  パリのおしゃれで粋な地区、マレ。
上品でおとなのファッションから、かわいくてキッチュなパリっぽい雑貨まで、小さくて個性的なブティック巡りがとても楽しい界隈です。そして、16世紀の貴族の邸宅が残る歴史地区でもあり、19世紀には東欧からの移民も多く住み、異文化色が濃い場所でもあります。
そんなマレ地区にショップを構えるバッグのブランド「ポーリーヌ・パン」は、<モンパリお買物倶楽部>のパートナーブティックです。フランス北部にある革製造のアトリエに、週数度も足を運ぶという忙しいパリジェンヌ、代表のクラリスさんにお話を伺いました。パリジェンヌ目線の“パリの楽しさ”も教えて頂きましたよ。
 ■ Interview インタビューのはじめへ
8、パリジェンヌのおしゃれのポイントはどんなところ? また、アジアの女性に抱くイメージはありますか?
 フランスの女性はおしゃれを楽しみます。センス良く、でもシックに押さえることを知っていて、スタイルや色をごちゃごちゃと混ぜたりしません。そうすることで、上品に魅せることができるのです。エステに通ってボディケアをしたり、スポーツをして自分を磨くことも怠りません。コスメティックやケアにかける費用は多く、洋服やアクセサリーと同じくらい重要になってきます。
アジアの女性は、洗練されていて穏やか、それでいて力強さもある。西洋の女性が長い時間の流れの中で忘れていった、自己を大切に守る力を持っていると感じます。アジアの女性には真の女性らしさが宿っていると思います。

9、休日はどのように過ごしますか? また日本から旅行でパリに来た女の子たちに、おススメのスポットやおいしいスイーツはありますか?
 私はパリをぶらつくのが大好きです。常に発見や再発見があり、地区ごとに違った面を垣間見ることができるからです。
友達とは、パーティを開いたり、アフタヌーンティーやディナーの企画をしたり、また、皆で外出するのも好きです。
男友達とコーヒーをのみに行ったり、新しく人と出会ったり、エクスポジションを巡ったり、心を割って話せる親友とお酒をのんだり・・・スポーツもしますし、大きな公園やセーヌ沿いを散歩もします。
おススメの散策スポットとして、シャルロ通りのある北マレ地区、カロー・デュ・タンプル(マルシェやイベントが開かれる施設)周辺のブティックやレストラン、カフェは、とてもパリらしいエスプリを感じられると思います。
「ル・カフェ・シャルロ」は馴染みのカフェで、ある意味、私の “本部”とも言えます。タイ・ビストロ「マダム・ショウン」では、全てのメニューを試してみましたが、結局いつもお気に入りのパッド・タイ(米麺のタイ風やきそば)に落ち着きますね。
セーヌ支流のカナル畔も大好きで、特に夏の日曜の午後には、友達と「バー・ウルク」の前を陣取って、何時間でも過ごせます。私のおススメは、このバーのジンジャー・ジュースです。
パリのスイーツで最高なのは、私の親友、アナイスのブランド「シェ・ボガート」です(www.chezbogato.fr)。現在はパリのセレクトショップでの販売と、自宅での子ども向けアトリエで彼女のお菓子を味わえますが、近々、彼女のパティスリーがオープンするとのことです。

10、 パリで働くことのおもしろさと大変な点は何でしょうか?
 パリは美しい景観があり、食を楽しむこともでき、素晴らしい街です。そして、どのような分野でも創作活動を取り巻く環境が素晴らしい。まさに、異質のものが混ざり合い、繋がり、“乳化”していくからからです。マイナス点は、街が酷く汚染されていること、それから、我慢ならないタイプの人、つまり、 礼儀を欠いていたり、周りに全く注意が向けられない人が、まだまだ多いということです。
私が子どもの頃には、たくさんの子どもをもって、田舎の家に住むことを夢みていました。まだ田舎住まいではないし、娘がふたりしかいませんが、きっと退職後には・・・。それとも、バカンスの時なら実現できるかもしれません。

11、クラリスさんの、人生のモットーは。
「しあわせは街角にある!」

 パリで生きていくということは、パリジャンにとっても決して生易しくはないけれど、「楽しみを見つける楽しさ」があると、クラリスさんのお話を伺っていて思いました。現在9歳になる 双子 の娘さんたちの母であるクラリスさん、インタビューの最中にも娘さんが電話をかけてきて、ママをちょっと困らせていましたが、家族や友人、地域の人間同士の関係性を大切にする姿が、インタビューの中の言葉どおりで、とても微笑ましかったです。
仕事においても人との繋がりをとても大切にし、クリエーションに懸ける情熱と責任を全うする、パワフルでしなやかな女性でした。
クラリスさん、ありがとうございました!


 シャルロ通り


 カローデュタンプル


 カフェシャルロ


 タイビストロ



  左 クラリス 、右 アニエス


その1  創業〜ブランドポリシー

【back number】 vol.1 パリは私を放っておいてくれる街 平沢淑子さん
  vol.2 パリのエネルギー源は人間関係 芳野まいさん
  vol.3 エール・フランスパイロット 松下涼太さんに訊く
  番外編 ワイン評論家 “ジャン・マルク・カラン“に訊く
  vol.4 全てが絵になるパリの景色の中で 寺田朋子さん
  vol.5 マダム・ボ−シェに聞く
  vol.6 日仏交流の最前線で
  vol.7 パリで育ち、世界に羽ばたく 山田晃子さん
  vol.8 光に魅せられて 石井リーサ明理さん
 

vol.9 音楽の都・パリのピアニスト ジャン・ルイ・ ベイドンさん

 

vol.10 光を求めて マリー・ジョゼ・ラヴィさん

 

vol.11 「ミラベル Mira-Belle」帽子で世界一周とタイムトリップを

  vol.12 愛する街パリを描き続ける 赤木曠児郎さん
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