8、パリジェンヌのおしゃれのポイントはどんなところ? また、アジアの女性に抱くイメージはありますか?
フランスの女性はおしゃれを楽しみます。センス良く、でもシックに押さえることを知っていて、スタイルや色をごちゃごちゃと混ぜたりしません。そうすることで、上品に魅せることができるのです。エステに通ってボディケアをしたり、スポーツをして自分を磨くことも怠りません。コスメティックやケアにかける費用は多く、洋服やアクセサリーと同じくらい重要になってきます。
アジアの女性は、洗練されていて穏やか、それでいて力強さもある。西洋の女性が長い時間の流れの中で忘れていった、自己を大切に守る力を持っていると感じます。アジアの女性には真の女性らしさが宿っていると思います。
9、休日はどのように過ごしますか? また日本から旅行でパリに来た女の子たちに、おススメのスポットやおいしいスイーツはありますか?
私はパリをぶらつくのが大好きです。常に発見や再発見があり、地区ごとに違った面を垣間見ることができるからです。
友達とは、パーティを開いたり、アフタヌーンティーやディナーの企画をしたり、また、皆で外出するのも好きです。
男友達とコーヒーをのみに行ったり、新しく人と出会ったり、エクスポジションを巡ったり、心を割って話せる親友とお酒をのんだり・・・スポーツもしますし、大きな公園やセーヌ沿いを散歩もします。
おススメの散策スポットとして、シャルロ通りのある北マレ地区、カロー・デュ・タンプル(マルシェやイベントが開かれる施設)周辺のブティックやレストラン、カフェは、とてもパリらしいエスプリを感じられると思います。
「ル・カフェ・シャルロ」は馴染みのカフェで、ある意味、私の “本部”とも言えます。タイ・ビストロ「マダム・ショウン」では、全てのメニューを試してみましたが、結局いつもお気に入りのパッド・タイ(米麺のタイ風やきそば)に落ち着きますね。
セーヌ支流のカナル畔も大好きで、特に夏の日曜の午後には、友達と「バー・ウルク」の前を陣取って、何時間でも過ごせます。私のおススメは、このバーのジンジャー・ジュースです。
パリのスイーツで最高なのは、私の親友、アナイスのブランド「シェ・ボガート」です(www.chezbogato.fr)。現在はパリのセレクトショップでの販売と、自宅での子ども向けアトリエで彼女のお菓子を味わえますが、近々、彼女のパティスリーがオープンするとのことです。
10、 パリで働くことのおもしろさと大変な点は何でしょうか?
パリは美しい景観があり、食を楽しむこともでき、素晴らしい街です。そして、どのような分野でも創作活動を取り巻く環境が素晴らしい。まさに、異質のものが混ざり合い、繋がり、“乳化”していくからからです。マイナス点は、街が酷く汚染されていること、それから、我慢ならないタイプの人、つまり、 礼儀を欠いていたり、周りに全く注意が向けられない人が、まだまだ多いということです。
私が子どもの頃には、たくさんの子どもをもって、田舎の家に住むことを夢みていました。まだ田舎住まいではないし、娘がふたりしかいませんが、きっと退職後には・・・。それとも、バカンスの時なら実現できるかもしれません。
11、クラリスさんの、人生のモットーは。
「しあわせは街角にある!」
パリで生きていくということは、パリジャンにとっても決して生易しくはないけれど、「楽しみを見つける楽しさ」があると、クラリスさんのお話を伺っていて思いました。現在9歳になる
双子
の娘さんたちの母であるクラリスさん、インタビューの最中にも娘さんが電話をかけてきて、ママをちょっと困らせていましたが、家族や友人、地域の人間同士の関係性を大切にする姿が、インタビューの中の言葉どおりで、とても微笑ましかったです。
仕事においても人との繋がりをとても大切にし、クリエーションに懸ける情熱と責任を全うする、パワフルでしなやかな女性でした。
クラリスさん、ありがとうございました!
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シャルロ通り
カローデュタンプル
カフェシャルロ
タイビストロ
左 クラリス 、右 アニエス |