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13区の中国料理 |
2005.05 |
TAT MING
達明
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82,rue Baudricourt 75103 Paris
Tel: 01 5379 2200 火曜休日、祭日オープン |
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今回はポピュラーな13区の中華街に行ってみました。中国料理はパリでは道一筋に一軒はあるといわれるほどフランス人に親しまれている外国料理です。昔インドシナ半島がフランスの植民地だったことも反映しているのでしょう。ベトナム系の人が広東風の中国料理店を経営していることが多いようです。13区はベトナムの他、カンボジア、ラオス、中国の亡命者や移民の人達が集まっているところで、レストラン以外でもスーパーマーケットや宝石店、美容院、針灸クリニックとか皆アジア系の経営で、まるで香港かシンガポールにいるような感じがします。中国系のスーパーに行くと、にらや生姜、里芋や白菜など日本の野菜もたくさんありパリに居ながらふるさとの味を再現することができます。
達明は、中国系大手スーパー《タン・フレール(陳兄弟)》の近くにありました。どこを向いてもアジア料理店が氾濫していて、どこか一つを選ぶのはエネルギーを必要とします。流行っているものはそれほど間違いは無いのですが、必ずしも安くて美味しいとは限らないのです。私はあまりけばけばしていない看板の、大通りの角とかでないところを探します。この店は内装がさっぱりしていて、店のメニューが毛筆で書いてあるので期待感が生まれました。その上、中国人のおじいさんたちが8人ほど丸いテーブルを囲んでいます。そのほかのテーブルも中国人が多かったので迷わずここにしました。
13区の中国レストランで嬉しいのはどこで食べてもびっくりするほど高いところが無いことです(16区とかヌイイの店は大体どこも美味しいのですが割高になります)。達明も高くありません。ここもどちらかというと広東風なのですが、パリジャンは北京ダックが大好きで、北京ダックのメニュー(定食)があり、それがおいしそうプラス割安なのでそれにしました。ただ2人以上の注文になります。
一羽の注文で53.40ユーロ、(3,4人前)半羽で38.20ユーロ(2人前)。初めに鴨の皮を、春餅(チュンピン)という薄いクレープのようなもので巻いていただきます。皮は、赤く透き通ってぱりっとして絶品です。ねぎ味噌の合うこと!次は2種類のスープ、北京風スープ(辛くて酸っぱい)か味噌と豆腐仕立てのどちらかを選びます。日本人だし味噌仕立てにしてみましたがこれが今迄で食べた中華のスープで一番美味でした。鴨の骨と美味しい肉がブイヨンに出ていて、それにすっきりとした豆腐と味噌がなんともいえないハーモニーを醸し出します。思わずお代わりしてしまいました。肉は、細切りの炒め、焼きそば、野菜炒め、またはチャーハンにするかで迷うところです。おなかの具合、その日の調子で選べばいいでしょう。私は肉のオレンジ炒めにしてみました。これも美味しかったのですが、先に出てきた二品の方が点は高くなります。
こんな風にして、お腹いっぱーい食べても半羽のメニューで一人20ユーロになりません。これは食べないと損です。4人で1羽食べて他に海の幸の鍋(一人前8ユーロ)などを取ると豪華で御馳走を食べた感じになります。水炊きというメニューもありますが(44ユーロ)、これも3,4人で食べきれないほど出てきます。その他アラカルトの料理もたくさん。ひらめの新鮮なのも揚げて甘酸っぱいソースで出てきたりします(30ユーロ前後、時価)。これも4人前ぐらいの分量です。
ワインはボルドーの赤が13,5ユーロ、良心的で美味。ビールが3、9ユーロ、250ccのワインは2,3ユーロです。
お昼のメニューは3品で7,7ユーロより。
サービスも気風のいいお上さん風マダムが仕切っていて気持ちがいいです。ツーリストの方も出かける価値ありです。 |
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