鴨のフォアグラと黄ポロ葱、白ポルト酒のジュレで
ホロホロ鳥のおばあちゃん風と季節の野菜のココット煮
チーズのプラトー
栗コンフィのヌガーアイス
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言わずと知れたチーズ大国フランス。フロマジュリー(チーズ専門店fromagerie)に一歩足を踏み入れると、その種類の多さに圧倒されます。そんな数え切れないほどのチーズをいくつも味わうには、それなりの資金も必要ですし、短期間ではなかなか困難ですよね。そこで是非、こちらのお店をおすすめします。
なんと、お手軽な価格にも関わらず、さまざまなチーズの中から好きなものを好きなだけいただけるお店なのです。お昼は、メイン一皿(16.50ユーロ)から、前菜・メインまたはメイン・デザートの二皿コース(19.50ユーロ)、前菜・メイン・デザートの三皿コース(25.50ユーロ)まで、お腹の具合によって選べます。一方、夜は、前菜・メイン・チーズ・デザートの四皿コース(31ユーロ)のみ。気軽に食べられるお昼もよいのですが、こちらのお店に関しては、チーズが食べ放題になる夜のコースの方が、お得感もあり断然おすすめです。コースはプリフィクスなので、メニューからそれぞれお好きなものを注文できます。
今回は、前菜に「鴨のフォアグラと黄ポロ葱、白ポルト酒のジュレで(Pressé de foie gras de canard et de jeunes poireaux, gelée de porto blanc)」(+4ユーロ)、メインに「ホロホロ鳥のおばあちゃん風と季節の野菜のココット煮(Pintade fermière façon Grand-mère et légumes de saison en cocotte)」をいただきました。前菜のフォアグラは、濃厚過ぎず上品な香りで、甘いポルト酒と相性ぴったりです。メインのホロホロ鳥は、鶏肉よりもほんの少し弾力のある肉ですが、ナイフがいらないくらいやわらかに煮込んであり、ほっとする味でした。
そして、メインの後はお待ちかねのチーズ!おいしい料理とともに、ついついワインも進んでしまいますが、チーズのために少し残しておくことを忘れずに。一抱えもある大きなお盆に乗ったチーズが運ばれてきて、そのままテーブルにどーんと置かれます。その種類は常時15種類前後で、バランスよくさまざまなタイプのチーズが用意されています。しばらく置いておいてくれ、自分で好きなものを好きなだけカットしていただくことができるので、チーズが苦手な方も、この機会に挑戦してみるというのも手です。そして充分満足するまでいただくと、ギャルソンが頃合をみて、順番を待っている次のテーブルへ運んで行きます。ただ、チーズの質は最高級のものとは言い難いので、チーズ通の方よりは初心者から中級者向けかもしれません。
これだけたくさんチーズをいただいても、デザートはちゃんと入ってしまうもの。そして、今回選んだ「栗コンフィのヌガーアイス(Nougat glacé aux marrons confits)」がまた絶品でした。ヌガーと言ってもベタッとはせず、栗のほっこりした味が、チーズの後の口をすっきりさせてくれました。
店内は年配の方も多く落ち着いた雰囲気ですが、サービスはカジュアルなので気張らずに食事を楽しめます。もちろん、料理だけでも値打ちのあるお店なので、ランチでも充分満足いただけると思いますが、チーズに興味のある方はもちろん、あまり得意でない方こそ、新たな発見を求めて、一度ディナーに足を運んでみてはいかがでしょうか。
■アスティエ Astier
44 rue Jean Pierre Timbaud 75011 Paris
metro:Parmentier ligne3
Tel: Tel : 01 43 57 16 35
休業日 : なし
営業時間 : 12:00〜14 :30、19:00〜22 :30 |
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