久しぶりにおなかを抱えて笑ってしまいました。それに、今までこんなもの観たことなかった・・・
「四重奏団」という名前のグループです。名前の通り、ヴァイオリン2台とヴィオラ、チェロという編成の男性4人が舞台で繰り広げるのはクラシックの演奏だけではありません。ミュージカルのナンバーもあれば、ポピュラーソングもあり、果てはロックまで。そして、妙齢の4人の男性は楽器を奏でながら、歌も歌い、ステップも踏むのです。途中にコントやら声帯模写なども取り入れながらの舞台は次から次へと展開し、観客を笑いの渦に引き込みます。それは2時間、途切れることなく続き、最後のカーテンコールでは割れるような拍手と「ブラボー」の声でした。
このグループのことを教えてくれたのはやはり妙齢の、ある堅物のフランス紳士です。「とにかくおもしろいから、行ってご覧なさい。まだやっているはずですよ」と言われたのは早春のころでしたが、手帳に「QUATUOR」とメモをしたまま、月日は過ぎ・・・。先日、今度は妙齢の女性から、「とにかく面白いのよ、この秋に再演ですって」と。
会場に入ると、やや平均年齢が高いことに(さすがに10代の少年少女はあまり見かけません)「本当におもしろいのかな??」と少し不安を感じましたが、本当に彼らの言う通り。フランスの大人向けの品の良い「お笑い」となっています。フランス人だからこそ、フランス事情に精通していればこそ笑える・・・という部分も多少ありますが、フランス語が分からなくても充分に楽しめる、そして妙に感心できる舞台です。フランス人の芸の域って、本当に素晴らしい!(モリエール賞:音楽関連演目最優秀賞を今年受賞)
劇場はレピュブリック広場から西に向って伸びるサン・マルタン通りに位置する「ポルト・ド・サン・マルタン劇場」。往年の大歌手ミッシェル・サルドゥーが管理運営する典型的かつ伝統的なパリの劇場の、今年の「目玉商品」をあなたも是非ご覧になりませんか?
Teatre de la Porte St Martin
住所: |
18 Bd Saint-Martin 75010 Paris |
地下鉄: |
ストラスブール・サン・ドニ(Strasbourg St Denis)あるいはレピュブリック(Republique) |
予約電話: |
01-42-08-00-32 |
料金: |
15〜45ユーロ |
公演期間: |
2003年11月29日まで |
開演: |
火曜から土曜20:30
日曜15:00 |
休館日: |
月曜 |
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*レピュブリック広場はいわゆる下町の一つです。劇場がひけた後、夜の一人歩きには充分お気をつけ下さい。 |
劇場近くの古いカフェ。
軽い飲み物を片手に開演時間を待つ。
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